配線ダクトというのは、複数の電線を集めて任意の場所に固定しておくための設備のことです。なお、その際には電線に限らずそのほかのケーブルなどが一緒にまとめられていることもあります。また、照明設備に対して使用される配線ダクトについては「トラックライト」「ライティングレール」とも呼ばれます。そんな配線ダクトを使う主な目的は、電線を保護することです。
これは、電線が露出した状態で万が一絡まってしまうと傷がついてしまう可能性があるためです。そのようなダメージは、特に大規模な配線設備においては断線などの大きな物理的なトラブルに繋がってしまう可能性があります。そのため、カバーで保護してダメージから守る配線ダクトは非常に重要な存在です。さらに、配線ダクトにはそのほかの効果も期待できます。
その具体的な効果としては、配線を整理整頓することでダメージを受けにくくするとともに美観を維持できる、というところにあります。これにより、ダクトを使わない場合に比べて見た目がスッキリします。また、スッキリした整理整頓ができている状態はダクトやカバーのスリットのどこからでも電線やケーブルを引き出しやすくなり、複雑な配線であっても困りません。加えて、電線の保護やスッキリした見た目に加えて配線同士で発生するノイズの軽減効果も期待できます。
それゆえに、電気工事の現場はもちろん過程用照明の配線などにおいても広く活用されている身近な存在です。